空き家バンクは、自治体が空き家の売買や賃貸を支援する制度であり、地方移住や住まい探しの選択肢として注目されています。
しかし、一般的な不動産取引とは異なる点も多く、利用方法を理解しないまま進めると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
そこで本記事では、空き家バンクの基礎知識に加え、物件取得までの3つのステップと注意点についてご紹介します。
地方移住や空き家活用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事で分かること
- 空き家バンクの仕組みと利用するメリット
- 空き家バンクを利用する際の注意点
- 空き家バンクで物件を取得するまでの3ステップ

地方移住のライフプランを実現するために、空き家バンクの活用方法を見ていきましょう。
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空き家バンクはどんな制度?仕組み・目的・役割を整理

空き家バンクとは、自治体が空き家の所有者と利用希望者をつなぐために運営しているマッチング制度です。
近年は人口減少や空き家の増加を背景に、多くの自治体が空き家バンクを導入しており、地方移住や住まい探しの選択肢として注目されています。
ただし、一般的な不動産ポータルサイトとは仕組みや役割が異なるため、利用を検討する際は制度の目的や特徴を理解しておくことが重要です。

まずは、空き家バンクの目的や仕組み、自治体が担う役割について見ていきましょう。
なお、自治体によっては、空き家バンクの運営だけでなく、移住支援金や住宅取得補助金などの支援制度を設けている場合があります。
移住を検討している場合は、移住支援金制度についても理解しておくと、住まい探しや資金計画を立てやすくなります。
地方移住で使える支援金・公的制度・民間サービスについては、以下の記事👇も参考にしてみてください。
空き家バンクの3つの目的とは?
空き家バンクの主な目的として、以下の3点が挙げられます。
①空き家の再利用促進
➁地域活性化
③移住・定住の支援
まず、空き家の再利用促進とは、長期間利用されていない住宅を有効活用し、空き家の増加を防ぐことです。
適切に管理されない空き家は、建物の老朽化や景観の悪化、防犯上の問題などを引き起こす可能性があります。
空き家バンクを通じて新たな利用者とマッチングすることで、住宅資源の有効活用につながります。
次に、地域活性化です。
空き家を活用して新たな住民や事業者を呼び込むことで、人口減少や空洞化が進む地域に活気を取り戻すことが期待されています。
地域によっては、空き家を店舗や交流施設として活用し、地域経済の活性化につなげている事例もあります。
そして、移住・定住の支援も重要な目的の一つです。
地方移住を検討している人に対し、比較的安価な住まいの情報を提供することで、移住へのハードルを下げる役割を果たしています。
自治体によっては、空き家バンクの利用とあわせて住宅取得補助金やリフォーム補助金などの支援制度を設けており、定住促進を後押ししています。
空き家バンクの基本的な仕組みとは?
空き家バンクは、空き家を売りたい・貸したい所有者と、購入・賃借を希望する利用者を自治体がつなぐ仕組みです。
一般的には、空き家の所有者が自治体へ物件情報を登録し、その情報を自治体のホームページや専用サイトで公開します。
利用希望者は掲載されている物件を確認し、興味のある物件があれば自治体や提携する不動産事業者を通じて問い合わせを行います。
その後、内覧や条件交渉を経て、売買契約または賃貸契約へ進む流れとなります。
自治体は物件情報の提供やマッチング支援を行いますが、契約手続き自体は不動産事業者が仲介するケースが一般的です。
なお、運営方法や利用条件は自治体によって異なるため、利用を検討する際は事前に対象自治体の制度内容を確認しておくことが大切です。

空き家バンクでは、一般的に次のような流れで売買や賃貸が進められます。
①所有者による登録
空き家を売却・賃貸したい所有者が、空き家バンクに物件情報を登録します。
➁自治体による情報公開
自治体(主に市や町)が、公式サイトなどを通じて空き家情報を公開します。
③申込者への紹介
物件に興味を持った人が申し込み、自治体が所有者に紹介します。
④契約手続き
契約は、自治体が不動産業務を行わないため、専門の宅建業者や不動産会社を通じて行われます。
空き家バンクを運営しているのは?自治体の窓口とその役割
空き家バンクは、主に各自治体が運営しています。
空き家問題の解消や移住・定住の促進を目的として、多くの自治体が空き家バンクを設置し、空き家の所有者と利用希望者をつなぐ役割を担っています。
自治体の主な役割は、空き家情報の収集・公開や利用希望者からの問い合わせ対応です。
また、地域によっては移住相談や住宅取得支援、リフォーム補助金などの関連制度を案内している場合もあります。
ただし、自治体はあくまでもマッチングを支援する立場であり、売買契約や賃貸契約の当事者となるわけではありません。
実際の契約手続きについては、不動産事業者が仲介するケースや、当事者同士で進めるケースなど、自治体ごとに運用方法が異なります。

地方自治体の役割には、以下の3つがあります。
①相談窓口の設置
空き家バンクに関する相談窓口を設けることで、物件の問い合わせや登録希望者へのサポートなど、利用者がスムーズに情報を得られるよう支援しています。
➁移住・定住支援
移住希望者には、空き家情報だけでなく、地域の生活環境や支援制度も提供し、移住者がスムーズに新しい地域に適応できるようサポートします。
③地域の活性化
空き家の活用を通じて地域の魅力を引き出し、空き家問題の解決を図るとともに、地域社会の持続的な発展に貢献します。
空き家バンクを運営しているのは、主に自治体ですが、最近ではこの他に、民間団体やNPOなど行政以外が運営を担うケースや、行政と企業やNPOが連携して運営するケースも増えています。
空き家バンクを利用して移住するメリット

空き家バンクを利用する最大のメリットは、一般的な住宅市場では見つけにくい物件を比較的低コストで探せることです。
特に地方では、売買価格や家賃が抑えられた物件が登録されている場合も多く、住居費の負担軽減につながる可能性があります。
また、自治体によっては住宅取得やリフォームに対する補助金制度を用意しているケースもあり、移住にかかる初期費用を抑えられることもあります。
さらに、空き家バンクは移住希望者にとってだけでなく、空き家対策や定住人口の確保を目指す地域や自治体にとってもメリットのある制度です。

ここでは、空き家バンクを活用することで得られる移住者側と自治体側のメリットについて整理していきましょう。
地方移住では、住まいだけでなく仕事探しも重要なポイントになります。
特に、未経験からの転職や新しい環境でのキャリア形成を考える場合は、求人サービスを活用することで選択肢が広がります。
地方での仕事探しを具体的に進めたい方は、未経験から挑戦できる求人サービス👇もあわせてチェックしておきましょう。
空き家バンクの3者それぞれのメリット(移住者・所有者・自治体)
空き家バンクは、移住希望者だけでなく、空き家の所有者や自治体にとってもメリットのある制度です。
移住希望者は住まい探しの選択肢を広げられ、空き家所有者は活用されていない不動産の売却や賃貸につなげやすくなります。
また、自治体にとっては空き家対策や移住・定住の促進につながることが期待されています。

ここでは、移住希望者・空き家所有者・自治体それぞれのメリットについて見ていきましょう。
移住者へのメリット
空き家バンクを利用することで、低コストで住居を取得できるのが移住者への大きなメリットです。
仲介手数料が不要なため、経済的な負担を軽減しつつ、地域内の多様な物件から自分の希望に合った住居を選ぶことができます。
また、移住先の地域に関する生活環境や支援制度の情報も提供されるため、新しい生活の準備がしやすくなります。
空き家所有者へのメリット
空き家所有者にとって空き家バンクを利用するメリットは、使われていない空き家を売却や賃貸につなげられる点です。
長期間放置された空き家は、維持管理の負担や固定資産税などのコストが継続的に発生しますが、空き家バンクに登録することで、購入希望者や賃借希望者とマッチングできる可能性が高まります。
また、物件情報は自治体を通じて公開されるため、個人で買い手や借り手を探すよりも効率的に活用先を見つけられる点もメリットです。
さらに、自治体によってはリフォーム支援や活用相談などのサポートを受けられる場合もあります。
地方自治体へのメリット
地方自治体にとって空き家バンクを活用するメリットは、増加する空き家の有効活用を通じて地域課題の解決につながる点です。
空き家が放置されると、老朽化による景観の悪化や防災・防犯上のリスクが高まりますが、空き家バンクを通じて新たな入居者や購入者とマッチングすることで、こうした課題の軽減が期待できます。
また、移住・定住の促進につながることで人口減少対策にも寄与し、地域コミュニティの維持や活性化にも効果があります。
さらに、移住者向けの支援制度と組み合わせることで、地域全体の魅力向上にもつながります。
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空き家バンクを利用する際の流れと注意点

空き家バンクを利用する際は、自治体の制度内容を確認し、物件の検索から契約までの流れを理解しておくことが重要です。
一般的には、自治体の空き家バンクサイトで物件情報を確認し、気になる物件があれば問い合わせを行います。
その後、内覧や条件調整を経て、売買または賃貸契約へと進む流れとなります。
契約手続きについては、不動産事業者が仲介に入る場合もあります。
一方で、空き家バンクを利用する際にはいくつか注意点もあります。
例えば、物件の多くは築年数が古く、リフォームが前提となるケースが多い点や、地域によっては希望条件に合う物件がすぐに見つからない場合がある点です。
また、自治体ごとに制度内容や支援内容が異なるため、事前の確認も欠かせません。
このように、空き家バンクは手軽に利用できる一方で、事前準備と情報収集が重要な制度となっています。

この章では、空き家バンクを利用する際の具体的な流れと、事前に押さえておきたい注意点について解説します。
なお、移住を本格的に検討する場合は、移住後の生活費なども把握しておくと、無理のない資金計画につながります。
移住後の具体的な生活費(支出)については、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談することで、ライフプラン全体を踏まえた資金計画を立てることができます。
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FP相談はどこが安心?無料と有料の違いとおすすめ相談先ランキング
空き家バンクで物件を取得する3つのステップ
空き家バンクで物件を取得するまでの流れは、大きく次の3つのステップに分けられます。
①物件情報を確認し、条件の合う物件を見つける
➁現地見学で物件の状態を確認
③物件所有者と賃貸・売買契約を締結
まず、自治体が運営する空き家バンクサイトなどで物件情報を検索し、希望条件に合う物件を探します。
地域や価格、間取りなどの条件を確認しながら、気になる物件を選定する段階です。
次に、気になる物件が見つかった場合は、自治体や窓口を通じて問い合わせを行い、内覧の調整を進めます。
実際に現地を確認し、建物の状態や周辺環境を把握することが重要です。
最後に、物件の条件や状態に納得できれば、売買または賃貸契約へと進みます。
契約手続きは不動産事業者が仲介する場合もあり、必要に応じて専門家のサポートを受けながら進めるケースもあります。

このように、空き家バンクの物件取得は「検索・問い合わせ・契約」という3つの流れで進むのが一般的です。
参照:
国土交通省【空き家・空き地バンク総合情報ページ】
空き家バンクを利用する際に注意すべきポイント
空き家バンクを利用する際には、いくつか事前に押さえておくべき注意点があります。
まず、登録されている物件の多くは築年数が古く、修繕やリフォームが前提となるケースが多い点です。
そのため、購入費用だけでなく、改修費用も含めた資金計画を立てておくことが重要です。
次に、希望条件に合う物件がすぐに見つからない可能性がある点にも注意が必要です。
空き家バンクは地域ごとの物件情報を扱う仕組みであるため、一般的な不動産市場と比べて選択肢が限られる場合があります。
また、自治体ごとに制度内容や支援制度が異なるため、利用前に条件やサポート内容を確認しておくことも欠かせません。
契約手続きについても、不動産事業者が仲介する場合とそうでない場合があるため注意が必要です。
は、長期間放置されていたり老朽化が進んでいることが多いため、現地確認が欠かせません。

空き家バンクの物件を取得する際には、住宅ローン控除など、活用できる公的制度を理解しておくことも大切です。
新築・中古住宅購入時に知っておくべき住宅ローン控除のポイントについては、以下の記事👇で詳しく解説していますので、参考にしてください。
👉新築・中古住宅購入時に知っておくべき住宅ローン控除のポイント
まとめ|空き家バンクの利用手順と注意点
空き家バンクは、自治体が空き家の活用や移住・定住促進を目的に運営する制度です。
利用の流れは「物件確認→現地見学→契約」の3ステップで進みますが、物件の老朽化や制度の違いには注意が必要です。
また、住宅ローン控除などの公的制度やリフォーム費用も含めて、事前に資金計画を立てておくことが重要です。

