”可処分所得って、手取りとどう違うの?”
可処分所得は、給与などの収入から税金や社会保険料を差し引いた、実際に自由に使えるお金のことで、一般的な「手取り」と似ていますが、厳密には対象となる範囲が異なります。
可処分所得を理解すると、自分が実際に使えるお金がどのくらいあるのかを把握しやすくなり、家計管理や貯蓄、資産形成を考えるときにも役立ちます。
この記事では、可処分所得とは何か、手取りとの違いや計算方法を解説します。
さらに、具体的な収入をもとにシミュレーションしながら、どのくらいのお金が残るのかを確認していきます。
今回の記事で分かること
- 可処分所得と手取りの違い
- 可処分所得を有効活用する3つのメリット
- 可処分所得の計算方法とシミュレーション

この記事は、主に会社員の方向けに、可処分所得の理解を深めるための内容となっていますよ!
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そもそも、可処分所得とは?

可処分所得とは、個人の収入から税金や社会保険料などを差し引いた、自由に使えるお金のことです。
会社員の場合、給与から所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれるため、実際に受け取る金額は額面の給与より少なくなります。
このように、可処分所得は「実際に自分が使えるお金」を考えるうえで重要な指標です。家計管理や貯蓄、資産形成を考える際にも、可処分所得を把握しておくことで、毎月どのくらいのお金を使えるのか判断しやすくなります。

この章では、可処分所得の基本的な意味や、会社員の給与における手取りとの違いについて解説します。
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可処分所得とは?手取りとの違い
可処分所得とは、所得の中で自由に使えるお金を指し、具体的には税金や社会保険料などを差し引いた後に手元に残る資金を意味します。
このお金は、生活費や貯蓄、投資など、日常生活や将来に向けて自由に使うことができます。
可処分所得と「手取り」は、どちらも税金や社会保険料などを差し引いた後のお金を指すため、似た意味で使われます。会社員の場合、給与明細には「総支給額」と「差引支給額」が記載されており、実際に銀行口座へ振り込まれる金額が一般的に「手取り」と呼ばれます。
この可処分所得の大きなポイントは、収入が高くても、税金や社会保険料などの負担が大きければ、実際に自由に使えるお金は少なくなることです。

後ほど詳しく解説しますが、可処分所得の計算式は以下の通りです。
チェックポイント
可処分所得=総収入-(税金+社会保険料)
可処分所得の内訳って?会社員が知っておきたい4つの項目
可処分所得の内訳を、ここでは会社員を例に挙げて説明します。
会社員が受け取る給与明細には、以下4つの項目が記載されています。
①支給合計
会社が従業員に支払う基本給や手当などの合計で、「額面」とも呼ばれます。この金額は、税金や社会保険料が差し引かれる前の総収入を示します。
➁控除合計
所得税や住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険など、収入に応じて必ず支払う必要のある費用の合計です。
③差引支給額
支給合計から控除合計を引いた金額で、実際に従業員に支払われる金額です。この「差引支給額」が可処分所得に相当し、「手取り額」として一般的に知られています。
④手当
基本給のほかに支給されるさまざまな手当を指します。手当には役職手当、通勤手当、家族手当、時間外手当などが含まれます。
関連記事
給与明細でわかる税金の仕組み|給与所得・源泉徴収が手取りに与える影響
可処分所得が増えるメリット・デメリット

可処分所得が増えると、毎月の生活に使えるお金や将来に向けて備えられるお金が増えるため、家計に余裕を持ちやすくなります。
一方で、自由に使えるお金が増えたことで支出も増えてしまうと、思ったように貯蓄や資産形成につながらないこともあります。可処分所得が増えたときこそ、そのお金をどのように使うのかを考えることが大切です。

可処分所得が増えると、生活や将来に向けて使えるお金にどのような変化があるのでしょうか。可処分所得が増えることで得られるメリットと、増えたときに注意したいポイントについて解説します。
なお、可処分所得を増やすには、税金や社会保険料などの負担を抑える方法を検討することが基本です。
住宅購入を検討している方であれば、住宅ローン減税もその一つです。住宅ローン減税によって税負担がどのように変わるのか、2026年以降のポイントも含めて確認👇してみましょう。
可処分所得が増える3つのメリット
可処分所得を有効活用するメリットには、以下の3つが挙げられます。
①経済的自由の向上
可処分所得を有効活用することで、生活費や貯蓄の資金が増え、将来の目標達成や急な出費への備えができます。
➁生活水準の向上
可処分所得を活用して教育、健康、趣味などに投資することで、生活の質を向上させ、より充実した生活を送ることができます。
③投資機会の拡大
可処分所得を投資に回すことで、リスクを分散しながら資産形成を進め、将来的な利益が期待できます。
まとめると、可処分所得を増やすことは、それだけ選択肢を広げることにつながります。
たとえば、経済的自由が向上し、生活水準を向上させるための資金が増えることで、より多くの選択肢を得ることができます。

資産形成については、以下のコラムもご参照ください。
関連記事
具体的な投資方針と目標設定|資産形成に欠かせない3つの視点
可処分所得が増えたときに注意したい2つのポイント
可処分所得が増えると、生活費や貯蓄、投資などに回せるお金が増えます。
一方で、収入が増えたからといって、自由に使えるお金も同じ割合で増えるとは限りません。
可処分所得が増えたときは、次の2つのポイントを意識してみましょう。
- 税金や社会保険料の変化を確認する
- 将来のライフイベントに備えられるかを確認する
給与が増えると、そのまま手元に残るお金が増えると考えてしまいがちです。
しかし、収入が増えた場合、所得税や住民税、社会保険料などの負担も変わることがあります。そのため、給与の増加額と可処分所得の増加額が同じになるとは限りません。
たとえば、給与が月3万円増えたとしても、税金や社会保険料などが増えれば、実際に自由に使えるお金は3万円より少なくなります。
また、可処分所得が増えたときは、現在の生活を豊かにするだけでなく、将来必要になるお金についても考えておきましょう。
会社員の場合、結婚や住宅購入、子どもの教育、転職、退職など、まとまったお金が必要になるライフイベントがあります。
可処分所得が増えたからといって生活費や自由に使うお金を増やし続けると、こうした将来の支出に備える余裕がなくなる可能性があります。

将来のライフイベントに必要なお金や家計について、一度専門家に相談してみるのも一つの方法👇ですよ。
可処分所得の計算方法

最後に、可処分所得の計算方法を見ていきましょう。
ここでは、会社員の給与を例に挙げ、具体的な数字でシミュレーションを行ってみます。

可処分所得の求め方をこの章で確認していきましょう。
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可処分所得の計算式
可処分所得は、以下の式で求めることができます。
可処分所得 = 収入 − 納付額(所得税+住民税) − 社会保険料

納付額と社会保険料の計算手順は、以下6つのステップとなります。
①給与所得
給与収入 − 給与所得控除 = 給与所得
②総所得金額
給与所得 + その他の所得(あれば)
③課税所得
総所得金額 − 所得控除(基礎控除など) = 課税所得
④所得税額
課税所得 × 税率 + 復興特別所得税 = 所得税
⑤納付額
所得税 − 税額控除(住宅ローン控除など)= 納付額(所得税)
⑥手取り(可処分所得)
給与(総支給額) − 所得税(納付額) − 住民税 − 社会保険料 = 可処分所得(手取り額)

上記の6つを基に、次の章で具体的な数字を計算してみましょう。
可処分所得のシミュレーション例(会社員の場合)
以下に、会社員の月給35万円を例にとり、年間の可処分所得の計算例をご紹介します。
シミュレーション例
月給:35万円
年間給与 = 35万円 × 12ヶ月 = 420万円
給与所得控除
給与所得控除:120万円(例として)
所得の計算
所得=420万円−120万円=300万円
所得控除
所得控除(基礎控除など):48万円(例として、基礎控除を仮定)
課税所得の計算
課税所得=300万円−48万円=252万円
所得税の計算
所得税 = 課税所得 × 所得税率 + 復興特別所得税所得税
所得税率:10%(例として)
復興特別所得税:課税所得の2.1%復興特別所得税
所得税=252万円×10%+5,292円=25万2,000円+5,292円=25万7,292円
税額控除
税額控除(例えば、住宅ローン控除など):12万円
納付額の計算
納付額=25万7,292円−12万円=13万7,292円
社会保険料
社会保険料:42万円(例として、3万5,000円 × 12ヶ月)
可処分所得の算出
可処分所得=420万円−13万7,292円−42万円
可処分所得=364万2,708円

あくまで上記は、会社員の計算の一例です。
実際に計算を行う際には、国税庁などの最新の情報をご参照ください。
参考資料サイト
・No.1410 給与所得控除|国税庁
可処分所得の変動要因
先ほどの計算式で示したように、可処分所得が変化する要因には、以下4つの項目があります。
1. 収入の変動
・給与の増減
昇給やボーナス、転職による収入の変動は、可処分所得に直接影響します。
・副収入
副業や投資などから得られる収入も、可処分所得を増やす要因となります。
2. 税金
・所得税
所得が増加すると課税所得が増え、結果として所得税も増加します。
・住民税
所得に応じて住民税も変動し、可処分所得に影響を与えます。
3. 社会保険料
・健康保険や年金保険
社会保険料が上昇すると手取り額が減少し、可処分所得にも影響を及ぼします。
4. 控除
・所得控除
各種所得控除(基礎控除、扶養控除、医療費控除など)が適用されることで、課税所得が減少し、納税額が減るため、可処分所得が増加します。
・税額控除
住宅ローン控除やその他の税額控除も、最終的な納税額を減少させ、可処分所得を増加させます。

収入を増やすことも大切ですが、支出を減らすことも同様に重要です。
一度、家計の支出を見直してみましょう。
まとめ|可処分所得と手取りの違いを理解して家計管理に活かそう
可処分所得とは、税金や社会保険料などを差し引いた後の、生活費や貯蓄、投資などに使えるお金です。
会社員の場合、実際に給与として振り込まれる「手取り」と近い意味で使われますが、厳密には同じものではありません。
可処分所得を把握すると、毎月どれくらいのお金を自由に使えるのかが分かり、家計管理や貯蓄、資産形成の計画を立てやすくなります。
また、可処分所得が増えたときは、生活費を増やすだけでなく、将来のライフイベントに必要なお金や貯蓄・投資についても考えることが大切です。


