フリーランスの場合、社会保険への加入は義務ではありますが、会社員とは異なり、自分で国民健康保険や国民年金に切り替えて加入手続きを行う必要があります。
その理由は、会社を退職してフリーランスになると厚生年金や健康保険の適用対象から外れ、代わりに市区町村が運営する公的制度へ加入する仕組みに変わるためです。
例えば、退職後は健康保険を任意継続するか国民健康保険へ切り替えるかを選択する必要があり、年金についても厚生年金から国民年金への切り替え手続きを行います。
これらの選択によって、毎月の負担額や将来の保障内容が変わる点も重要なポイントです。
この記事では、フリーランスの社会保険は義務なのか?という疑問から、国民健康保険・国民年金への切り替え方法についてわかりやすく解説します。
この記事で分かること
- フリーランスが加入できる社会保険制度とは?(健康保険・年金など)
- フリーランスと会社員の社会保険制度の違い
- フリーランスが社会保険制度をお得に活用する方法

フリーランスは、会社員と比べて社会保険にどんな違いがあるのか、一緒に見ていきましょう。
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フリーランスになると社会保険はどう変わる?会社員との違い

フリーランスになると、健康保険と年金の加入先や負担方法が「会社と折半」から「すべて自己負担」へと変わる点が大きな違いです。
その理由は、会社員の場合は勤務先が健康保険や厚生年金に加入し、保険料の一部を会社が負担する仕組みになっているのに対し、フリーランスは雇用関係がないため、自分で国民健康保険や国民年金に加入し、保険料を全額負担する必要があるためです。

まず初めに、フリーランスが知っておくべき社会保険制度について見ていきましょう。
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フリーランスに必要な3つの保険(健康保険・年金・労働保険)とは?
フリーランスとして働く場合、健康保険・年金保険・労働保険の3つの制度について理解し、自分で手続きを行う必要があります。

フリーランスと会社員の3つの保険の違いを、保険料の負担に注目して見ていきましょう。
1. 健康保険
会社員
勤務先の健康保険に加入し、医療費の一部が保険で補われ、保険料は会社と従業員が折半します。
フリーランス
国民健康保険に加入し、保険料は全額自己負担します。
2. 年金保険
会社員
勤務先を通じて厚生年金保険に加入し、保険料は給与に応じて会社と従業員が折半します。
フリーランス
国民年金に加入し、保険料を全額自己負担します。
3. 労働保険(雇用保険、労働者災害補償保険)
会社員
会社を通じて雇用保険に加入し、保険料は従業員も一部負担しますが、会社側の負担額の方が多くなります。
フリーランス
フリーランスは雇用保険に加入できないため、失業や労働災害に対する保障は自己管理する必要があります。
また、フリーランスは保険に加えて、税金の支払いも自分自身で管理する必要があります。
日々の収入や経費の管理を効率化したい方は、フリーランスの確定申告で役立つ会計アプリ「TaxSnap」について解説した記事👇も参考にしてみてください。
👉フリーランス向け会計アプリ「TaxSnap」の使い方と評判を解説
フリーランスが社会保険を活用するメリットとは?
社会保険制度を利用する一番の目的は、日常生活で起こり得るリスクに備えることです。
なぜなら、フリーランスとして自身で活動する場合、収入や生活を自分で守る必要があり、病気やケガなどによって働けなくなると、生活に直接影響が出る可能性があるためです。
例えば、次のようなリスクが考えられます。
- 自身のけがや病気
- 長期間働けなくなることによる収入の減少
こうしたリスクに備えるために、国民健康保険や国民年金などの社会保険制度に加入することが必要になります。
ただし、国民健康保険の保険料は、所得や自治体によって異なるため、あらかじめ目安を把握しておくことも大切です。
保険料の具体的な金額や計算方法については、外国人の国民健康保険に関する記事👇でも詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
👉外国人の国民健康保険はいくら?保険料の目安と計算方法を解説
社会保険の加入は義務?国保と国民年金の加入条件とは?

原則として、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、いずれかの公的医療保険と公的年金制度に加入する義務があります。
会社員であれば勤務先の健康保険や厚生年金に加入しますが、フリーランスや自営業者の場合は、国民健康保険と国民年金に自分で加入するのが一般的です。

この章では、フリーランスが知っておくべき2つの公的制度、国民健康保険と国民年金について詳しく解説します。
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フリーランスの国民健康保険への切り替えは本当に必要?
フリーランスとして働く場合、勤務先の健康保険に加入していないときは、原則として国民健康保険への切り替えが必要になります。
ただし、次のように別の健康保険に加入できる場合は、必ずしも国民健康保険に切り替える必要はありません。
- 退職前の健康保険を「任意継続」する
- 家族の健康保険の扶養に入る
- 新たに会社へ就職して社会保険に加入する
つまり重要なのは、国民健康保険に加入すること自体ではなく、いずれかの公的医療保険に加入している状態を維持することです。
なぜなら、日本では「国民皆保険」の仕組みにより、すべての人が公的医療保険に加入することが義務づけられているためです。
そのため、フリーランスとして独立したときは、自分の状況に応じて、健康保険を継続するか、新たに切り替えるかを選択する必要があります。
なお、国民健康保険は、国の公的な医療保険制度であり、加入者が病気やけがの治療を受ける際の医療費の自己負担額は原則として3割です。
保険料は前年度の所得、世帯人数、加入者の年齢を基に算出され、全額自己負担となります。
国民健康保険のワンポイント
国民健康保険では扶養制度がなく、傷病手当金等は原則として受け取れない。

会社を辞めてフリーランスになった人も、条件を満たせば健康保険の任意継続制度に加入できます。
国民年金の保険料はいくら?厚生年金との違い
国民年金の保険料は、毎月定額で決められており、原則として自分で全額を負担します。
金額は毎年見直されますが、目安としては月額約1万6,000円〜1万7,000円程度です。
一方で、会社員が加入する厚生年金は、収入(給与)に応じて保険料が決まる仕組みとなっており、その保険料は勤務先と本人で折半して負担します。
このように、国民年金と厚生年金では、保険料の決まり方と負担方法に大きな違いがあります。
国民年金のワンポイント
フリーランスや個人事業主を含む20〜59歳のすべての人は、国民年金への加入と保険料の支払いが義務付けられている。

国民年金では、保険料が全額自己負担であり、2026年度の月額保険料は17,510円に設定されています。
参照
・日本年金機構『1.国民年金保険料の金額』
フリーランスが社会保険制度を上手に活用する2つの方法とは?

フリーランスとして働く場合、会社員のように厚生年金に加入できないため、将来受け取れる年金額が少なくなりやすいという特徴があります。
しかし、公的な制度を上手に活用することで、将来の年金額を増やしたり、老後資金を準備したりすることは十分に可能です。

ここでは、フリーランスが手取りを増やすために取り入れやすい、代表的な2つの方法を紹介します。
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手取りを増やす方法①保障範囲と免除制度の仕組みを理解する
社会保険制度の保障内容や免除制度を正しく理解しておくことは、無駄な支出を防ぎ、手取りを守るために重要です。
たとえば、高額療養費制度では、医療費が一定額を超えた場合に、自己負担額が上限までに抑えられる仕組みがあります。
この制度を知っておくことで、万が一の医療費に過度に備える必要がなくなり、民間の生命保険や医療保険でどの程度の保障が必要かを判断しやすくなります。
また、収入が減少した場合には、国民健康保険の保険料軽減制度や国民年金の免除・猶予制度を利用できることがあります。
これらの制度を活用することで、保険料の負担を抑えながら、公的な保障を維持することが可能です。
このように、利用できる制度の仕組みをあらかじめ確認しておくことが、不要な支出を減らし、結果として手取りを確保することにつながります。

高額療養費制度については、以下の記事👇でも詳しく解説しています。
関連記事
・高額療養費制度の実例解説:自己負担限度額の適用をシミュレーションで学ぶ
・【年齢別】高額療養費制度の自己負担限度額|70歳を境にどう変わる?
手取りを増やす方法②控除制度や税制優遇を活用する
フリーランスが手取りを増やすもう一つの方法は、控除制度や税制上の優遇措置を活用することです。
これらの制度を利用することで、所得税や住民税の負担を軽減することができ、結果として手取りを確保しやすくなります。
例えば、青色申告や小規模企業共済を利用すると、一定の条件を満たすことで所得控除を受けることができ、納める税金を抑えることが可能です。
また、条件を満たす場合には、資格取得費用や通勤費などの支出が控除対象となる特定支出控除を利用できることもあります。
このように、控除制度や税制優遇を正しく理解し活用することが、税負担を抑え、結果として手取りを増やすことにつながります。
特定支出控除の対象となる費用や制度の仕組みについては、以下の記事👇で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
👉特定支出控除の対象となる資格や通勤費とは?制度のポイントを分かりやすく解説

ふるさと納税や定額減税なども、フリーランスにとって経済的なメリットがある制度ですので、積極的に活用を検討してみましょう。
関連記事
・個人事業主向け!ふるさと納税の節税メリットと注目自治体の特徴解説
・定額減税はいつまで?補足給付金と年収103万円超え時の対処法も併せて解説
まとめ:フリーランスこそ社会保険制度を上手に活用することが大切
今回記事のまとめです。
フリーランスが知っておくべき社会保険制度には、国民健康保険と国民年金があります。
これらの制度は、病気やけが、老後の資金準備など、将来のリスクに備えるために大切ですが、
フリーランスは国民健康保険料を全額自己負担する必要があり、経済的な負担が大きくなります。
資料参考サイト
・厚生労働省:国民健康保険制度
・日本年金機構
