「終活」と聞くと、ネガティブなイメージを持たれる方は少なくないかもしれません。
しかし、現在では終活の意味が多様化し、より良いライフプランを立てる上で重要な要素となっています。
この記事では、終活の始め方やその意味、そして資産形成における役割などについて解説したいと思います。
終活を通じて、より充実した人生を送るための考え方やアプローチ方法について考えてみましょう。
この記事で分かること
- 終活の持つ意味や重要性
- ライフプランニングにおける終活の役割
- 終活を通じた資産形成の考え方

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終活とは?
そもそも、終活にはどのような意味があるのでしょうか?
終活とは、人生の最終段階に向けての準備を整えることを指す言葉であり、ネガティブなイメージよりも、ポジティブな意味合いが強い言葉として使われます。
終活の意味と役割
終活とは、人生の終わりに向けての準備や計画を立てることです。
自身の老後や最期に備えるだけでなく、人生の総括を行い、自身の人生を整理するための活動でもあります。
また、終活は、自身の死後の手続きや遺言、遺品整理などの準備だけでなく、自分自身を見つめ直し、今をより良く生きるための考え方とも言えます。
終活の重要性
終活の重要性はいくつかの側面から考えることができます。
①自己決定権の尊重
終活を行うことで、自身の意志や希望を明確にすることができます。自身の望む最期や葬儀の形式、遺産の処理などを自己決定することで、後々家族や遺族が戸惑うこと、意見の対立を避けることができます。
➁精神的安定の確保
終活を進めることで、将来の不安やストレスを軽減することができます。自身の死後のことについて考え、準備をすることで、心の安定を保ち、穏やかに人生を過ごすことができます。
③遺族への負担軽減
終活を行うことで、遺族が後々手続きや整理をする負担を減らすことができます。遺品整理や手続きなどがスムーズに進むように事前に準備しておくことで、遺族が慌ただしくなることを防ぎます。
④人生の総括と価値観の再確認
終活を通じて、自身の人生を振り返り、価値観や生き方について考える機会を得ることができます。
ライフプランニングとの関係性
終活とライフプランニングは密接に関連していますが、異なる側面を持っています。
終活
終活は、人生の最後の段階に向けての準備や計画を立てることで、自己決定権の尊重や遺族への負担軽減、精神的な安心などを目的としています。
ライフプランニング
ライフプランニングは、人生の目標や計画を立てることで、将来の希望を実現するためのステップを考えることです。
終活は、ライフプランニングの一部として捉えることができます。
つまり、終活は人生の最後の段階における計画立ての一部であり、その計画は個々のライフプランに組み込まれます。
ライフプランニングについての参照コラム
・ライフプランニングとファイナンシャルプランの重要性
終活の始め方
次に、終活をどのように始めるかについて見ていきましょう。
具体的に、いつから始めるべきか疑問に思う方も多いかもしれません。
終活を始めるには、まず自分のライフプランや希望を明確にし、少しずつ準備を進めることが大切です。
終活は何歳から始めるべきか
終活は何歳から始めるべきなのでしょうか?
結論として、終活を始めるタイミングや年齢に明確な決まりはありません。
ただし、体力や判断力が十分にあるうちに始めるのが理想です。
一般的には、還暦を迎えたり、子供が独立したりする60代や40代~50代が終活を始める傾向があります。
しかし、最近では、20代や30代からも始める人が増えています。

終活を始める時期は個々のライフステージによって異なります。
以下の図2をご参照ください。

引用サイト:株式会社クリエイトアソシエ:「終活サポート調べ」
終活準備の基本
終活では、以下のような終活準備計画が一般的です。
これらの4つのポイントを正しく理解しておきましょう。
①身の回りの整理
不要な物品を整理し、身の回りをスッキリさせます。これにより、生活の簡素化や遺族の負担軽減を図ります。
➁財産の整理と相続対策
財産や資産状況を整理し、遺産分割や相続手続きを円滑に進めるための計画を立てます。遺言書の作成や贈与などの手段も検討します。
③老後生活の計画
老後の生活費や健康管理、介護の準備など、老後生活に関する計画を立てます。これにより、将来の不安を軽減し、安心した老後を過ごすための準備を整えます。
④葬儀やお墓の準備
自身の葬儀やお墓の形式の希望を明確にし、それに基づいた準備を行います。これにより、遺族が葬儀やお墓の手配に迷うことなく、スムーズに行うことができます。

終活について相談に乗ってくれる専門家を「終活アドバイザー」とといいます。
終活アドバイザーについてのコラム
・終活アドバイザー資格のメリットとは?資格、難易度を解説
エンディングノートの活用
手軽に始められる終活の方法として、エンディングノートの活用があります。
この章では、エンディングノートの特徴とその方法などについて解説したいと思います。
エンディングノートとは?
エンディングノートとは、亡くなったり意思疎通ができなくなったりした際に役立つ、当人にまつわる情報等をまとめた書類です。
書き方に厳格な決まりはなく、個人の希望や家族へのメッセージ、財産などを自由に記載できます。
エンディングノートの特徴を以下にまとめます。
特長とメリット
・個人の情報や希望を自由に記載できる。
・形式は決まっておらず、ノートや手紙、デバイスなどに書くことができる。
・介護や葬儀、埋葬などの希望を家族に伝えることで、手続きをスムーズにすることができる。
・家族や友人への感謝の気持ちを伝えることも可能。
エンディングノートと遺言書の違い
・エンディングノートは個人の希望やメッセージを記載するためのもの。
・遺言書は財産分与など法的な取り決めを記述するもの。
エンディングノートに書く内容
・自身の基本情報
・財産・資産情報
・支払い情報
・ID・パスワード情報
・医療、介護の希望
・葬儀、お墓の希望
・相続、遺言
・連絡先リスト etc
※エンディングノートには、遺言とは異なり法的効力はありません。

エンディングノートは、当人の希望や意思を家族や関係者に伝えるためのツールとして活用することが理想的ですね。
エンディングノートの記載内容
終活の手順をエンディングノートにまとめることで、自身の意思や希望を明確に残すことができます。
以下は、エンディングノートに記載する内容のポイントです。
遺言書に関する情報
・遺言書の作成を行ったかの確認
・遺言書の内容や所在地
・遺言執行者の指定
生前整理に関する情報
・不動産や動産の整理状況
・処分したい物品や財産、大切にしたい物品などの指示
医療の意思決定に関する情報
・医療の意思決定の指示書(生前指示書)の作成状況
・重要な医療処置に関する意向や希望
保険や年金に関する情報
・保険や年金の契約内容や受取人の情報
・解約や変更を行う必要がある場合の手続き方法
葬儀や埋葬に関する情報
・葬儀や埋葬に関する希望や意向
・葬儀費用の支払い方法や予算の指定
その他の情報
・重要なパスワードやアカウント情報
・家族や友人へのメッセージや思い出

エンディングノートには、自身の希望や意思を明確に記すだけでなく、重要な文書や情報の所在地も詳細に記載しておくことが大切です。
終活について相談できるサイト
終活に役立つ情報満載!【みんなが選んだ終活】 (eranda.jp)
まとめ
今回の記事のまとめです。
終活とは、人生の終わりに向けた準備や計画を立てることです。
老後や最期に備えるだけでなく、人生を整理し、価値観を再確認する活動でもあります。
体力や判断力があるうちに始めることが理想であり、エンディングノートを活用して希望や重要な情報を記録・共有することが大切です。
また、終活はライフプランニングの一環として、自身の望む最期や遺産の整理を明確にすることにもつながります。