子どもの進学に向けて教育費を準備する中で、「教育ローンと奨学金は何が違うの?」「どちらを利用すればよいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
教育ローン(教育一般貸付)とは、入学金や授業料などの教育費を借り入れる制度で、奨学金とは借入する人や返済の仕組みが異なります。
この記事では、教育ローン(教育一般貸付)と奨学金の違いについて、借入金額・利率・返済方法を比較しながら分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- 教育ローン(教育一般貸付)の仕組みや利用条件
- 教育ローンと奨学金の違い(借入金額・利率・返済方法)
- 自分に合った教育資金の準備方法を選ぶポイント

教育ローンの特徴を理解して、教育費の準備方法を一緒に確認していきましょう。
なお、教育費は進学先や学校の種類によって必要な金額が大きく異なります。
将来必要になる費用を把握し、早い段階から準備しておくことも大切です。
幼稚園から大学までにかかる教育費の目安や、計画的な備え方については、以下の記事👇で詳しく解説しています。
教育一般貸付とは?利用条件や借入できる金額を解説

教育一般貸付とは、日本政策金融公庫が提供している教育ローン制度です。
高校・大学・専門学校などへの入学費用や授業料、受験費用など、教育に関するさまざまな費用に利用できます。
奨学金と大きく異なる点は、教育一般貸付は借入する人が返済を行うローンであることです。
奨学金は学生本人が利用するケースが多い一方、教育一般貸付は教育費を必要とする家庭が資金を借り入れる制度となっています。

この章では、教育一般貸付がどのような制度なのか、利用条件や借入できる金額を確認しながら詳しく解説します。
また、子育て世帯では教育費だけでなく、日々の生活費や子育て支援制度について理解しておくことも大切です。
子ども向けの給付制度については、以下の記事👇で詳しく解説しています。

ちなみに国の奨学金は、申込時期があらかじめ決められており、在学中の高校や大学などを通じて手続きを行います。
参照コラム
・学資保険のベストタイミングは?出生直後加入のメリットと契約者年齢制限
教育一般貸付の4つの特徴
教育一般貸付(国の教育ローン)は、主に学生が高校や大学に通うための学費や生活費をサポートすることを目的として、日本政策金融公庫が運営している国の教育ローンです。
高校や大学にかかる費用は数百万円に及ぶことが多いため、この制度を利用することで学生の負担を軽減することが可能です。
教育一般貸付(教育ローン)の特徴は、主に以下の4つです。
①借入可能額
上限350万円までの融資が可能です。
②固定金利
年2.65%の固定金利が設定されています。(令和7年1月時点)
③奨学金との併用
日本学生支援機構の奨学金などと併用して利用できます。
④優遇制度
ご家庭の状況に応じた優遇制度があり、返済条件や金利の面で柔軟な対応が受けられます。
参照サイト
・日本政策金融公庫『国の教育ローンについて』
教育一般貸付の適用条件
教育一般貸付を利用するには、対象となる学校への入学・在学に必要な教育資金であることや、世帯年収(所得)が一定の基準以内であることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
主な適用条件は以下のとおりです。
✅対象となる学校に入学・在学するための教育資金であること
✅世帯年収(所得)が日本政策金融公庫の定める基準以内であること
✅申込者が返済計画を立てたうえで利用できること
対象となる教育施設は、修業年限が3ヶ月以上で、中学校卒業以上の方を対象とした学校などが含まれます。
具体的には、大学・短期大学・専門学校・高等学校などへの入学費用や授業料だけでなく、受験費用や教材費、通学費用などの教育資金にも利用できます。
ただし、利用できる学校や費用には一定の条件があるため、申し込み前に対象となる範囲を確認しておくことが大切です。

詳しくは、以下のシミュレーションをご活用ください。
参照:
・日本政策金融公庫『お申込みシミュレーション』
教育一般貸付の借入金額と利率はいくら?
教育一般貸付は、子ども1人につき350万円まで借り入れできる教育ローン制度です。
一定の条件に該当する場合は、融資限度額が450万円まで引き上げられる場合があります。
借り入れた資金は、入学金や授業料だけでなく、受験費用、教材費、通学費用など、教育に関するさまざまな費用に利用できます。
また、教育一般貸付の金利は、借入時点の金利が完済まで変わらない固定金利タイプです。
返済期間中に金利が変動しないため、将来の返済額を把握しやすい点が特徴です。
返済は、融資日の翌月または翌々月の希望日から開始され、返済期間は最長18年です。
毎月の返済額は、元金と利息を合わせて一定になる「元利均等返済方式」が採用されています。
例えば、融資金額100万円、年2.4%、返済期間10年の場合、毎月の返済額は約10,600円となり、返済期間中は基本的に同じ金額を支払う仕組みです。
教育ローン(教育一般貸付)と奨学金の違いとは?
教育ローン(教育一般貸付)と奨学金の大きな違いは、誰が借りるのか、誰が返済するのかという点です。
教育ローン(教育一般貸付)は、教育費を必要とする家庭が借り入れを行い、申込者が返済する制度です。
一方、奨学金は学生本人が利用する制度で、卒業後に本人が返済するケースが一般的です。
主な違いは以下のとおりです。
| 教育ローン(教育一般貸付) | 奨学金 | |
|---|---|---|
| 借入する人 | 保護者などの申込者 | 学生本人 |
| 資金の受け取り | 契約後にまとめて受け取る | 毎月一定額を受け取る |
| 返済開始時期 | 借入後から開始 | 卒業後から開始する場合が多い |
| 利用目的 | 入学金や授業料など幅広い教育費 | 学費や学生生活費など |
教育ローンは、入学金や授業料など、入学前にまとまった資金が必要な場合に利用しやすい特徴があります。
一方、奨学金は在学中の学費や生活費を毎月補う目的で利用されることが多い制度です。
どちらを利用するか判断する際は、必要な教育費の時期や金額、返済する人の負担を考慮することが大切です。
入学時にまとまった費用が必要なのか、在学中の費用を継続的に補いたいのかによって、適した制度は異なります。
教育一般貸付を活用するメリットとデメリット

教育一般貸付を利用することで、進学に必要な費用を確保できるというメリットがあります。
しかし、その一方で、将来のローン返済負担が増加するというデメリットも存在します。
具体的なメリットとして、入学金や授業料など、進学時に必要となるまとまった費用を事前に準備できる点が挙げられます。
一方で、借入した資金は返済が必要となるため、卒業後や在学中の家計状況によっては負担になる可能性があります。
特に借入金額が大きくなるほど、返済期間や利息を含めた総返済額も増えるため注意が必要です。

この章では、教育一般貸付を利用するメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。
なお、教育一般貸付を利用する際は、借入できる金額だけでなく、将来の返済負担や家計全体への影響も考えることが大切です。
教育費や住宅費、保険など今後必要となる支出を整理し、自分の家庭に合った資金計画を立てたい方は、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談する方法👇もあります。
教育一般貸付の4つのメリット
教育一般貸付には、進学時に必要な教育費を準備しやすく、家計の状況に合わせて返済計画を立てられるというメリットがあります。
主なメリットは以下の4つです。
✅入学前にまとまった教育費を準備できる
✅幅広い教育関連費用に利用できる
✅固定金利で返済計画を立てやすい
✅長期間の返済に対応している
教育費は、入学金や授業料など入学時にまとまった支払いが発生するケースがあります。教育一般貸付を利用すれば、必要なタイミングで資金を準備できるため、進学時の金銭的な負担を軽減できます。
また、利用できる費用の範囲が広い点も特徴です。授業料だけでなく、受験費用や教材費、通学費用など、進学に必要となるさまざまな費用に対応できます。
金利は固定金利のため、借入時点で将来の返済額を把握しやすいこともメリットです。返済期間中に金利が変わらないため、家計の見通しを立てながら返済計画を考えられます。
返済期間は最長18年となっており、毎月の返済額を抑えながら長期的に返済することも可能です。教育費の負担が大きい時期でも、家庭の状況に合わせて返済計画を調整できます。
教育一般貸付の4つのデメリット
一方、デメリットとしては以下の4つが挙げられます。
✅借入後は返済が必要になる
✅利息を含めた返済総額が増える
✅利用条件や審査がある
✅将来の家計負担になる可能性がある
教育一般貸付はローン制度のため、借り入れた資金は必ず返済しなければなりません。在学中だけでなく、卒業後も返済が続く可能性があるため、将来的な収入や支出を考えたうえで利用することが大切です。
また、借入金額には利息が発生します。そのため、実際に返済する総額は借入した金額よりも多くなります。
教育一般貸付は、希望すれば誰でも利用できるわけではありません。世帯年収などの利用条件があり、申し込み後には審査も行われます。そのため、家庭の状況によっては利用できない場合があります。
さらに、借入額が大きくなるほど、将来の家計に与える影響も大きくなります。住宅購入や老後資金など、今後必要となる支出とのバランスも考えながら、必要な金額だけを借りることが重要です。

ライフプランに基づいた返済シミュレーションを行っておくことが、効果的な対策として挙げられます。
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教育一般貸付の申請方法とは?【必要書類・融資までの流れ】

では、教育一般貸付の申請はどのように行えばよいのでしょうか。
教育一般貸付の申し込みは、日本政策金融公庫の窓口や郵送、インターネットから手続きできます。
そして、主な書類には、申込者の本人確認書類、収入を確認できる書類、入学や在学を確認できる書類などがあります。
必要書類を準備したうえで申し込みを行い、提出した内容をもとに審査が進められます。

この章では、教育一般貸付の申し込みから審査、契約、融資までの具体的な流れについて詳しく見ていきましょう。
教育一般貸付の申請までの流れ
教育一般貸付を利用するには、必要書類を準備して申し込みを行い、審査や契約手続きを経て融資を受ける流れになります。
申し込みから融資までの主な流れは、以下のとおりです。
- 必要書類を準備する
- 申し込み手続きを行う
- 審査を受ける
- 契約手続きを行う
- 融資金を受け取る
まずは、教育一般貸付の申し込みに必要な書類を準備します。申込者の状況によって必要な書類が異なる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。
必要書類がそろったら、日本政策金融公庫へ申し込みを行います。申し込み方法は、窓口や郵送、インターネットから選択できます。
申し込み後は、提出した書類や申込内容をもとに審査が行われます。審査では、融資条件を満たしているか、返済能力があるかなどが確認されます。
審査に通過すると、契約手続きを進めます。契約が完了した後、指定した金融機関の口座へ融資金が振り込まれ、入学金や授業料などの教育費に利用できます。
なお、教育一般貸付は申し込みから融資まで一定の期間が必要です。入学時に必要となる費用へ充てる場合は、支払い時期から逆算して、余裕を持って手続きを進めるようにしましょう。
教育一般貸付の必要書類とは?
教育一般貸付を申し込む際には、本人確認や収入状況、教育費の利用目的を確認するための書類を提出する必要があります。
主な必要書類は以下のとおりです。
①借入申込書
書面で申し込む場合は、申込書を教育ローンコールセンターから取り寄せ、申込者本人が自署します。インターネット申し込みの場合は、申込書の提出は不要です。
➁本人確認書類
運転免許証またはパスポートのコピーを提出します。これらを用意できない場合は、教育ローンコールセンターに問い合わせる必要があります。
③住民票の写しまたは住民票記載事項証明書
世帯全員の続柄が記載された住民票の原本を提出します。
④源泉徴収票または確定申告書(控え)
直近分の源泉徴収票または確定申告書の提出が必要です。
⑤預金通帳や領収書(直近6ヵ月分以上)
住宅ローンや家賃、公共料金の支払い証明として、通帳のコピーと2種類以上の公共料金領収書が必要です。
参照:
・日本政策金融公庫『必要書類の準備』
申請時の注意点
融資を受ける前に、返済スケジュールや返済額をしっかりと確認することは非常に大切です。
具体的には、月々の返済額がどのくらいになるのか、返済がどの期間続くのかを把握しておく必要があります。
これにより、生活費や他の支出とのバランスを考え、自身の経済状況に合った無理のない返済計画を立てることができます。
たとえば、収入の変動や突発的な支出が発生する可能性を考慮し、余裕を持った返済額を設定することで、将来的な経済的な負担を軽減できます。
また、返済計画を見直すことができるように、定期的に自身の収支を確認する習慣を持つことも大切です。

分からないことがあれば、専門家に相談することも有効な方法ですよ!
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まとめ:教育一般貸付の特徴を理解して教育費の準備方法を考えよう
教育一般貸付は、入学金や授業料など進学に必要な費用を準備できる公的な教育ローンです。
奨学金とは異なり、主に保護者などが借入を行い返済する仕組みで、固定金利によって返済計画を立てやすい特徴があります。
一方で、借入後は返済負担が発生するため、利用する際は必要な金額や将来の家計への影響を考えたうえで検討することが大切です。
教育費の準備方法にはさまざまな選択肢があるため、それぞれの特徴を理解し、自分の家庭に合った方法を選びましょう。



