団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者が死亡した場合や所定の高度障害状態になった場合などに、保険金によって住宅ローンの残債が弁済される仕組みです。
万が一のときに、家族に住宅ローンの返済負担を残さないための重要な保障といえます。
ただし、団信はすべての病気やケガが保障されるわけではなく、商品によって保障内容や加入条件、特約の種類などが異なります。
この記事では、団体信用生命保険の基本的な仕組みから、加入条件や注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事で分かること
- 団体信用生命保険の基本的な仕組み
- 団体信用生命保険の主な種類と保障内容
- 団体信用生命保険加入前に知っておきたい注意点

住宅ローンを組む際に、なぜ団体信用生命保険が大切なのかを学んでいきましょう。
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団体信用生命保険の加入条件と保険料とは?

団体信用生命保険は、住宅ローンを利用する際に誰でも加入できるわけではありません
年齢や健康状態など、保険会社が定める条件を満たす必要があり、また、保険料の負担方法も住宅ローンによって異なります。
まずはこの章で、団体信用生命保険の加入条件や保険料の仕組みについて確認していきましょう。

なお、フラット35では、団体信用生命保険(団信)への加入は任意で、加入するかどうかを利用者が選択できます。
団体信用生命保険の4つの特徴とは?
団体信用生命保険は、主に住宅ローンを利用する際に借り手に対して提供される保険です。
借入者が死亡または高度障害状態になった場合に、残りのローン残高が保険金で支払われるため、遺族の経済的負担を軽減します。
団体信用生命保険の主な特徴には、以下の4点が挙げられます。
1. 目的
借入者が死亡または高度障害状態になった場合、未払いの住宅ローンの返済を保険金で補填することが目的です。
2. 加入条件
多くの金融機関では、住宅ローン契約時に団体信用生命保険への加入が条件となりますが、新規借入や借り換えなど、一定の条件を満たす必要があります。
3. 保険料負担
一般的に、保険料は住宅ローンの金利に含まれているため、借入者が別途支払う必要はありません。
4. 保障内容
基本的な保障には死亡や高度障害が含まれますが、内容は金融機関や保険会社によって異なり、就業不能保障が付帯する商品もあります。

高度障害の条件の詳細は、以下のサイトでご確認いただけます。
参照:
住宅金融支援機構『債務弁済される場合、債務弁済されない場合』
団体信用生命保険の保険料はどのくらい?月々の目安
団体信用生命保険(団信)の保険料は、加入する保障内容や金融機関によって異なります。
一般団信では、保険料が住宅ローンの金利に含まれているため、別途保険料を支払わないケースがあります。一方、がん保障や3大疾病保障などの特約を付ける場合は、住宅ローンの金利に一定の上乗せが発生することがあります。
では、特約を付けると月々の返済額はどのくらい変わるのでしょうか。
今回は、以下の条件で金利の上乗せによる負担額を比較してみます。
【試算条件】
✅借入額:1,500万円
✅返済期間:35年
✅基準金利:年1.5%
✅返済方法:元利均等返済
✅ボーナス返済:なし
この条件で計算すると、金利の上乗せ幅による月々の返済額は次のようになります。
| 金利の上乗せ幅 | 適用金利 | 月々の返済額の目安 | 基準金利との差額 |
|---|---|---|---|
| なし | 年1.5% | 約45,900円 | ― |
| +0.1% | 年1.6% | 約46,700円 | 約700円 |
| +0.2% | 年1.7% | 約47,400円 | 約1,500円 |
| +0.3% | 年1.8% | 約48,200円 | 約2,200円 |
※上記は一定の条件に基づく試算であり、実際の住宅ローン返済額とは異なる場合があります。また、金融機関や商品によって金利の上乗せ幅、団信の保障内容、保険料の負担方法などは異なります。
団体信用生命保険と住宅ローンの関係とは?
団体信用生命保険(団信)では、住宅ローンの借入人が被保険者となり、契約者と保険金の受取人は金融機関です。
借入人が死亡または高度障害になった場合、生命保険会社が住宅ローンの残高に相当する保険金を金融機関に支払い、ローン残高はゼロになります。
このため、家族はローンの返済を引き継ぐ必要がなくなります。
保険料は通常、住宅ローンの金利に含まれているため、借入人が別途支払う必要はありません。
ただし、疾病保障の特約を付ける場合、金利が上乗せされたり、追加の保険料が発生したりすることがあります。

なお、住宅ローン契約時には、団信に加え、火災保険や地震保険の加入も一般的です。
関連記事
火災保険と家財保険の使い分け術|意外と知らない補償の落とし穴
団体信用生命保険のメリット・デメリットとは?

団体信用生命保険は、住宅ローンの返済中に万が一のことがあった場合に、家族の返済負担を軽減できる一方、保障内容や保険料について確認しておきたい点もあります。

この章で、団体信用生命保険のメリットとデメリットを整理し、自分に必要な保障かどうかを判断するポイントを確認していきましょう。
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団体信用生命保険のメリット|住宅ローンの返済リスクを軽減できる
住宅ローンは長期にわたる大きな借入であり、返済期間中に病気や事故、死亡といった予期せぬリスクが生じる可能性があります。
団体信用生命保険は、こうしたリスクを軽減し、主に以下2つのメリットを提供します。
団体信用生命保険のメリット
①経済的負担の軽減
➁精神的負担の軽減
団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンの契約者に万が一のことがあった場合に備える保障ですが、借り手と貸し手の双方にメリットがあります。
借り手にとっては、死亡や所定の高度障害状態など、保障の対象となる事由が発生した場合に住宅ローン残高が弁済され、遺された家族の返済負担を軽減できることが大きなメリットです。住宅ローンを返済できなくなるリスクに備えながら、家族の住まいを守りやすくなります。
一方、貸し手である金融機関にとっても、借り手に万が一のことがあった場合に、団信の保険金によって住宅ローン債権が弁済されることで、貸し倒れのリスクを抑えられるというメリットがあります。
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団体信用生命保険のデメリット|金利上乗せで返済負担が増える場合がある
団体信用生命保険のデメリットには、保険料の負担増加を含む、以下の3つが挙げられます。
団体信用生命保険のデメリット
①保険料の負担の増加
②保障内容の制約
③健康状態による影響
団信の保険料は住宅ローン金利に含まれている場合がありますが、特約を付けることで金利が上乗せされるケースもあります。また、団信は保障対象が限定されているため、病気やケガによる収入減少などがすべて保障されるわけではありません。
さらに、団信への加入には健康状態の告知が必要です。健康状態によっては、通常の団信に加入できない場合があるため、住宅ローンを申し込む前に加入条件を確認しておきましょう。
このように、団信は住宅ローンの返済リスクに備えられる一方、費用・保障範囲・加入条件の3点を確認し、自分に必要な保障を選ぶことが重要です。

借り手が病気やケガなどによる収入減少に備えるためには、収入保障保険や就業不能保険を検討することも大切です。
団体信用生命保険の選び方とは?確認しておきたい2つのポイント

団体信用生命保険を選ぶ際は、保障の手厚さだけでなく、「どのような場合に保障されるのか」と「費用がどの程度かかるのか」を確認することが大切です。
特に、以下の2つのポイントを確認しましょう。
① 保障内容と支払条件
② 金利の上乗せや保険料

最後に、団体信用生命保険を選ぶ際の2つのポイントについて確認していきましょう。
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団体信用生命保険を選ぶ際のポイント①|保障内容と支払条件
団信を選ぶ際は、どのような場合に住宅ローンの残債が弁済されるのかを確認することが重要です。一般的な団信は死亡や所定の高度障害状態を保障しますが、商品によっては、がんや三大疾病、介護などを保障する特約を付けられる場合があります。
ただし、同じ「がん保障」や「三大疾病保障」であっても、保険金が支払われる条件は商品によって異なります。たとえば、がんと診断された時点で保障される商品がある一方、所定の状態が一定期間継続することなどを条件としている場合もあります。
また、保障の対象となる疾病だけで判断するのではなく、どのような状態になれば保障されるのか、保障がいつから始まるのか、対象外となるケースはないかまで確認することが大切です。
団信は「保障が手厚いか」だけでなく、自分が実際に必要としている保障なのか、支払条件まで含めて比較することが、商品選びのポイントです。
団体信用生命保険を選ぶ際のポイント②|金利の上乗せと保険料
団信を選ぶ際は、保障内容だけでなく、金利の上乗せや保険料の負担も確認することが重要です。団信の種類によっては、基本的な保障に加えて、がんや三大疾病などの特約を付けることで、住宅ローン金利が上乗せされる場合があります。
金利が上乗せされると、毎月の返済額だけでなく、住宅ローンの返済期間全体で負担する総額にも影響します。そのため、保障を手厚くすることだけを優先すると、必要以上に返済負担が大きくなる可能性があります。
また、同じような保障内容でも、金融機関によって金利の上乗せ幅や保険料の負担方法が異なる場合があります。団信を比較するときは、保障内容だけでなく、毎月の返済額や総返済額への影響まで確認しましょう。
ライフステージに合わせた団信の選び方とは?
団体信用生命保険(団信)を選ぶ際は、ライフステージに応じた選択が大切です。
ライフステージによって必要な保障内容は異なり、特に住宅ローンを組む20~40代の選択がその後に大きな影響を与えます。
例えば、若い頃に住宅ローンを組んだ場合、将来的に子どもの教育費や老後資金など、新たな資金ニーズが生じる可能性があります。
そのため、現在のライフステージだけでなく、将来のライフプランを見据えた保険選びが求められます。
将来のリスクに備え、適切な保障を選ぶことで、予期しない経済的負担を避けることができます。

住宅ローンを組む際は、事前にキャッシュフロー表やライフプラン表を活用してみましょう。
関連記事
キャッシュフロー表の役割とは?
ライフプラン表ってどんなもの?
まとめ|団体信用生命保険とは?
団体信用生命保険(団信)は、万一の際に住宅ローンの残債が弁済され、家族が住宅ローンを抱えずに済むための保障です。
ただし、「団信に入っていれば安心」と考えるのではなく、どのような状態が保障されるのか、どこまで残債がなくなるのかを確認することが重要です。
住宅ローンを選ぶ際は、金利だけでなく団信の保障内容まで比較し、家族の将来まで考えて選ぶことが大切です。



