出生時育児休業(産後パパ育休)を取得するためには、一定の取得条件を満たしたうえで、会社へ適切な手続きを行う必要があります。
また、要件を満たせば出生時育児休業給付金を受給できるため、支給期間や支給金額についても事前に確認しておくことが大切です。
しかし、「取得するにはどのような条件があるの?」「給付金はいつまで、いくら支給されるの?」などの疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、出生時育児休業(産後パパ育休)の取得方法をはじめ、取得条件、給付金の支給期間・支給金額について、FPがわかりやすく解説します。
これから育児休業の取得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- 出生時育児休業給付金の支給期間・支給金額の仕組み
- 出生時育児休業を取得するための条件
- 出生時育児休業の取得方法と申請の流れ

育児や出産時に利用できる公的制度について、一緒に確認していきましょう。
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出生時育児休業(産後パパ育休)の特徴とは?取得できる期間や利用条件を確認しよう

出生時育児休業(産後パパ育休)は、子どもの出生直後に父親が柔軟に育児へ参加できるよう設けられた制度です。
従来の育児休業とは異なり、子どもの出生後8週間以内に取得できるほか、一定の条件を満たせば分割して取得できるなど、柔軟な働き方に対応できる点が特徴です。
また、出生時育児休業を取得するためには、対象となる条件を満たしている必要があります。
例えば、雇用保険の被保険者であることや、休業開始前の一定期間に勤務実績があることなどが条件となります。
そのため、取得を考える場合は、自分が対象になるか事前に確認しておくことが大切です。

この章では、出生時育児休業(産後パパ育休)給付金の支給期間や支給金額について、詳しく確認していきましょう。
なお、妊娠・出産時には出生時育児休業給付金以外にも、出産育児一時金や出産手当金など利用できる公的制度があります。
詳しく知りたい方は、妊娠・出産でもらえる公的支援制度についてまとめた以下の記事👇も参考にしてみてください。
出生時育児休業給付金はいつまで支給される?支給期間を解説
出生時育児休業(産後パパ育休)は、父親が子どもが生まれた際に取得できる育児休業制度です。
この制度では、子どもが生まれてから8週間以内に最大4週間(28日間)の休暇を取得でき、従業員は希望する期間を選んで2回に分けて取得することも可能です。
そして具体的な条件は、主に以下の2つです。
①最長で4週間(28日間)の休暇が取得可能
➁休業期間は、希望する日数を選んで取得でき、2回に分割して取得することも可能
たとえば、赤ちゃんが生まれた日が4月1日だとします。
この場合、父親は4月1日から6月1日までの間に、最大28日間の育休を取得できます。
したがって、取得方法には以下の2つが考えられます。
Ⓐ一度に28日間取得
・4月1日から4月28日まで、一気に28日間の休暇を取得する方法。
Ⓑ2回に分割取得
・1回目:4月1日から4月14日までの14日間を取得。
・2回目:5月15日から5月28日までの14日間を取得。

ただし、申請は休業の2週間前までに行う必要があります。
出生時育児休業給付金はいくらもらえる?支給金額の計算方法を解説
出生時育児休業を取得することで、育児休業給付金を受け取ることができます。
この給付金の金額は、取得開始から最初の6ヶ月間は給与の67%となりますが、給付金には上限が設定されています。
具体的には、2024年現在、育児休業給付金の上限は月額約30万円です。
例えば、休業開始時の賃金月額が30万円の場合、育児休業給付金は以下のように計算されます。
給付金額=休業開始時賃金日額(30万円 ÷ 30日 = 1万円) × 67% × 30日
= 20万1,000円
この場合、父親は育児休業中に月々20万1,000円の給付金を受け取ることができます。
しかし、給付金には上限があるため、月収が45万円を超える場合、給付金は上限の30万円が適用されます。
この点を踏まえて、給付金の金額は各自の状況によって異なることに注意が必要です。
出典:産後パパ育休(出生時育児休業)が10月1日から施行されます|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
出生時育児休業を取得するメリット・デメリットとは?

出生時育児休業(産後パパ育休)は、子どもの出生直後に父親が育児へ参加しやすくなる制度ですが、一方で、休業中の収入減少や職場との調整が必要になるなど、事前に確認しておきたいデメリットもあります。

この章では、出生時育児休業を取得するメリット・デメリットについて整理していきましょう。
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メリット:育児負担を分担し、母親をサポートできる
出生時育児休業のメリットの一つとして、育児負担の分担による母親のサポートが挙げられます。
育児中はストレスを抱え込みやすく、特に新生児期は体力的にも精神的にも疲れやすい時期です。
このような状況において、父親が育児に参加することで、母親の精神的な負担が軽減されます。
また、父親が育児に関与することで、自身の育児スキルも向上します。
この経験を通じて、父親は将来的に子育てに対する自信を持つことができ、家族全体にとってもプラスの影響を与えることが期待されます。
デメリット:休業中は収入が減少する可能性がある
出生時育児休業(産後パパ育休)を取得する場合は、休業期間中の収入変化によって、家計への負担が増える可能性があります。
休業中は勤務時間や給与額が変化することがあり、出生時育児休業給付金を受給できる場合でも、これまでと同じ収入を維持できるとは限りません。
例えば、毎月の固定費が高い家庭では、一時的な収入減少によって貯蓄の取り崩しが必要になる場合もあります。
そのため、取得前に休業期間中の収入と支出を整理し、無理なく生活できるかを確認しておきましょう。
特に、育児休業をきっかけに家計全体を見直したい場合は、保険だけでなく、家計や将来のライフプランまで含めて相談できる方法👇もあります。
👉FP相談のメリットは保険だけじゃない?20〜40代の家庭こそ知っておきたい相談先
産後パパ育休の取り方とは?申請方法と取得までの流れ

産後パパ育休を取得するには、原則として休業開始日の2週間前までに勤務先へ申し出る必要があります。
なお、取得できるのは、子どもの出生後8週間以内です。
取得期間を決めたら、勤務先の担当部署などに申請し、必要な書類を提出します。
会社によって申請方法や必要書類が異なる場合があるため、早めに確認しておくと安心です。

この章では、産後パパ育休を取得するために必要な申請方法や手続きの流れについて、具体的に確認していきましょう。
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産後パパ育休を取得するための5つの手順
産後パパ育休を取得するには、あらかじめ取得する期間を決めたうえで、勤務先への申し出や必要な手続きを行う必要があります。
産後パパ育休を取得するまでの流れは、以下の5つの手順に分けられます。
①取得する期間を決める
②勤務先へ取得を申し出る
③必要な書類を提出する
④勤務先の手続き状況を確認する
⑤決めた期間に産後パパ育休を取得する
まずは、子どもの出生後8週間以内のうち、いつからいつまで休業するのかを決めます。
取得期間が決まったら、勤務先へ取得の申し出を行います。原則として、休業開始日の2週間前までに申し出る必要があり、会社によって申請方法や必要書類が異なる場合があるため、早めに確認しておくことが大切です。
その後、勤務先から案内された必要書類を提出し、会社側で手続きが進められます。取得開始日や休業期間に間違いがないかを確認したうえで、決めた期間に産後パパ育休を取得します。
なお、一定の条件を満たす場合は、出生時育児休業給付金を受け取れる可能性があります。
参照:
厚生労働省【産後パパ育休手続き方法】
休業の申請方法と注意点
出生時育児休業(産後パパ育休)を申請する際は、以下2つの要点を押さえておきましょう。
①休業開始予定日の確認と必要書類の準備
②会社を通じたハローワークへの申請
会社の就業規則や育児休業に関する規定を確認し、必要な書類(出生証明書や育児休業申請書など)を準備します。
申請は、休業開始予定日の1ヶ月前には行うことが望ましく、これにより会社側ではスケジュール調整がしやすくなります。
また、育児休業給付金を受け取るためには、ハローワークへの申請が必要です。
この申請は、育児休業開始から8週間以内に、会社を通じて行うのが一般的です。
通常、育児休業中は就労が認められませんが、産後パパ育休の場合は、労使の合意があれば就労が可能です。
たとえば、育休中に「研修やセミナーに参加する」といった形で仕事を続けることができます。
育休取得前に確認したい妊娠・出産の支援制度とは?

育休を取得する際は、休業期間中の収入減少に備えるため、利用できる妊娠・出産に関する支援制度を事前に確認しておくことが大切です。
育児や出産に活用できる制度には、出産費用の負担を軽減するものや、育休中の収入を支えるものなど、さまざまな種類があります。

この章では、育児や出産に関する主な支援制度について、それぞれの特徴や利用できる条件を確認していきましょう。
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妊娠・出産で活用できる社会保険・助成金制度
社会保険や助成金を活用することで、育児休業中の経済的支援や育児負担の軽減することができます。
そして、妊娠・出産に関連する社会保険や助成金には、以下3つのような制度があります。
1. 出産手当金
出産に伴う休業期間中、出産前42日(多胎妊娠は98日)と出産後56日間にわたり、給与の約67%が支給されます。
2. 育児休業給付金
育児休業を取得する際に支給される給付金で、育児休業開始から最初の6ヶ月間は給与の67%が支給され、以降は50%になります。
3. 健康保険の出産育児一時金
出産費用の負担軽減を目的とした一時金で、通常50万円支給されますが、出産する医療機関や状況によって支給額が異なる場合があります。(2025年1月時点)

より詳しい内容は、以下のコラム等をご参照ください。
関連記事
・出産手当金っていつもらえるの?健康保険の気になるポイントを解説
・育児休業給付金の活用法|知っておきたい給付金を受け取るための条件とは?
まとめ|産後パパ育休の取得方法と育児・家計への備え
産後パパ育休は、子どもの出生後8週間以内に取得できる、男性の育児参加を支援する制度です。
取得するには、対象条件を確認したうえで勤務先へ申し出を行い、必要な手続きを進める必要があります。また、一定の条件を満たすことで出生時育児休業給付金を受け取ることもできます。
育児と仕事を両立するためには、制度の内容を理解するだけでなく、休業中の収入や支出の変化を把握し、家計への影響を事前に確認しておくことが大切です。
産後パパ育休を上手に活用し、安心して育児を始められるよう、利用できる制度や家庭の状況に合わせた準備を進めていきましょう。

