妊娠・出産はライフプランニングにおける大事なイベントですが、予期せぬ医療費やリスクに備えることも重要です。
そこで注目されるのが妊婦保険です。
この保険は、一般的な医療保険や生命保険ではカバーしきれない部分を補い、安心して出産に臨むための支えとなります。
今回の記事では、妊婦保険の役割とその必要性について詳しく見ていきます。
この記事で分かること
- 妊婦保険の概要
- 妊婦保険の必要性
- 妊婦保険に関する悩み相談
妊婦保険の概要と必要性
妊婦保険は、妊娠・出産に伴う特有のリスクに備えるための保険です。
まずは、この妊婦保険がどのような保険なのかを見ていきましょう。
妊婦保険とは?知っておきたい4つの補償内容
妊婦保険とは、妊娠中や出産時に発生するさまざまなリスクに備えるための保険です。
この保険のポイントは、通常の医療保険や生命保険ではカバーされない、妊娠特有のリスクに対して経済的なサポートを提供する点にあります。
具体的には、以下4つのような保障が含まれることが一般的です。
①妊娠合併症保障
妊娠中に発生する可能性のある合併症(例えば妊娠高血圧症候群、切迫早産など)に対する保障です。
➁帝王切開保障
通常の出産とは異なり、帝王切開が必要になった場合の手術費用や入院費用をカバーします。
③早産や低出生体重児保障
早産や低体重での出産に伴うリスクに備えるための保障が含まれることがあります。
④出産時の医療保障
出産時に必要な医療費(入院費、手術費、分娩費など)をサポートするものです。

上記の補償内容については、第2章で詳しく解説します。
妊婦保険が必要な理由
妊婦保険の大事な役割の一つに、予期しない医療費の発生に備えることが挙げられます。
たとえば、妊娠合併症による入院や、予定外の帝王切開などが上記にあたります。
こうした医療費は、一般的な健康保険だけでは十分にカバーされないことがあり、思わぬ出費が家計に大きな負担を与えることもあります。
また、出産後に予期しない医療ケアが必要になるケースもありますが、妊婦保険に加入していることで、こうした事態にも柔軟に対応できます。

妊娠・出産に関する医療保険については、以下の記事でも詳しくまとめていますよ!
関連コラム
・妊娠中に必要な4つの保険と、その加入が重要な理由
妊婦保険の保障内容の詳細
では次に、妊婦保険の補償内容について見ていきましょう。
補償内容については先ほどの章で少し触れましたが、妊婦保険の料金相場額と合わせてこの章で確認していきましょう。
妊婦保険の保障対象
妊婦保険の保障対象は、主に以下の8つに分けられます。
①妊娠・出産に関する保障
通常の出産
妊婦保険では、基本的な出産費用(妊娠・分娩費用など)は通常、補償対象外ですが、これらの費用は出産一時金でカバーされることが一般的です。
帝王切開
帝王切開は、妊婦保険の手術保障の対象となることが多いですが、保険会社によって保障内容や条件が異なる場合があります。
➁妊娠中の合併症
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、妊娠に伴う合併症が発生した場合、その治療費や入院費用が保障されることがあります。
これには通常の入院給付金や手術給付金が適用されます。
③早産・流産に関する保障
早産や流産が起こった場合、それに伴う入院費用や手術費用が保障されることがあります。
早産による新生児の入院費用もカバーされることがあるため、確認が必要です。
④出産後の保障
産後うつ病など、出産後に発生する可能性のある病気に対して、一定期間保障が提供される場合があります。
⑤新生児に対する保障
一部の妊婦保険では、新生児に対する特定の医療保障が含まれています。
新生児が入院したり治療を受けたりする場合に、保障されるケースもあります。
⑥異常分娩に対する保障
異常分娩(例えば、吸引分娩や鉗子分娩など)が行われた場合、その医療行為に対する保障が含まれることがあります。
⑦母子保健
出産後の母子の健康管理に関連する保障が特約で提供されることがあります。
産後ケアや母乳相談など、特定のサポートサービスが含まれる場合があります。
⑧特約による追加保障
妊婦保険には、通常の保障内容に加えて、出産前後の特定のリスクに対する保障を強化する特約が付けられることがあります。
例えば、帝王切開や早産リスクの高い人向けの特約などです。
妊婦保険の料金相場額
妊婦保険の料金相場は、補償内容や契約期間、保険会社によって異なりますが、一般的には月額1,000円以上が多いです。
特約や保障範囲を追加する場合、さらに料金が高くなることがあります。
また、保険料は妊娠週数や年齢によっても影響を受けるため、具体的な料金は各保険会社で見積もりを取ることが推奨されます。
保険業者名 | アイアル少額短期保険 | あんしん少額短期保険 | コープ共済 |
保険商品名 | ディアベビー | 普通医療保険 | CO・OP共済たすけあい |
プラン名 | A1プラン | ー | 大人向けコース(女性) |
月払保険料(30歳時例) | 1,490円~ | 1,175円~ | 2,000円~ |
保険期間 | 1年(自動更新) | 1年(自動更新) | ー |
妊婦保険に関するよくある質問
では最後に、妊婦保険に関するよくあるお悩みを3つ挙げてみたいと思います。
妊婦保険には特有の加入条件が設定されていることが多いため、この章でそのような疑問を解消していきましょう。
妊娠中に加入できる保険ってあるの?
そもそも、妊娠中に保険に加入できるのか?と疑問に思われる方も多いかと思います。
実際、妊娠中に加入できる保険もありますが、保険の種類や条件によって異なるため、注意が必要です。

以下に、妊娠中に加入できる3つの保険の種類についてご説明いたします。
妊婦保険
多くの場合、妊娠が判明した後でも加入が可能です。ただし、保険会社によっては妊娠週数や既往症の有無により条件が変わることがあります。
医療保険
通常の医療保険にも妊娠中に加入できるプランはありますが、妊娠に伴う合併症や出産に関する費用は、保障の対象外となることが一般的です。
生命保険
生命保険は妊娠中でも加入できる場合が多いですが、妊娠による健康リスクが考慮されるため、保険料が上がったり、特定の条件が設けられることがあります。

妊娠に関する特約があるかどうかもチェックすることも大切です。
妊娠中の方でも加入できる2つの医療保険
①妊娠中の方も加入できる!妊婦さん向け医療保険「ディアベビー」 | 保険ウィズ (withheart.jp)
②妊娠中でも妊娠週を問わず加入できる医療保険ならエクセルエイド! (withheart.jp)
保険が適用されないケースとは
妊婦保険が適用されない可能性があるケースについて、以下にまとめてみます。
①通常の出産費用
通常の出産費用は、出産育児一時金でカバーされることが一般的です。
➁既往症による妊娠合併症
妊娠前から持っている病気や疾患が原因で発生した合併症については、保険が適用されない場合があります。
③自己都合による入院や治療
妊娠に関連する問題であっても、自己都合(例:旅行や仕事の都合)で入院や治療を受ける場合は、適用されないことがあります。
④非正規の医療機関での治療
認可されていない医療機関や不正規の治療を受けた場合、保険が適用されないことがあります。
⑤妊娠期間外の病気やけが
妊娠中でない時期の病気やけがに対しては、妊婦保険は適用されません。
⑥妊娠初期の流産や中絶
一部の妊婦保険では、妊娠初期の流産や中絶に関連する保障がないことがあります。
保険に関する相談ができるサイト
・FP無料相談の保険チャンネル
妊婦保険って、どこで申し込むのがいいの?
妊婦保険は、以下の4つの形式で申し込むことが可能です。
①保険会社の公式ウェブサイト
多くの保険会社がオンラインでの申し込みを受け付けています。必要な情報を入力し、手続きを進めることができます。
➁保険代理店
保険代理店やファイナンシャルプランナーを通じて、複数の保険商品の比較を行いながら申し込むことができます。
③店舗窓口
保険会社の支店や代理店の店舗で直接相談し、申し込みを行うこともできます。対面での相談が可能です。
④電話での申し込み
一部の保険会社では、電話を通じて申し込みができるサービスを提供しています。

保険は適用範囲などが複雑なことも多いため、専門家に相談すると安心ですね!

まとめ
今回の記事のまとめです。
妊婦保険は、妊娠・出産に伴う予期しない医療費に備えるための保険です。
妊娠中は健康状態が変わりやすく、急な医療対応が必要になることもあります。
通常、基本的な出産費用は補償対象外ですが、保険の保障内容には、妊娠中の合併症や新生児に関するリスクが含まれています。