日本に住んでいて、税金も払って、働いている。
それなのに、「NISAを自分は使っていいのか分からない」。
NISAについて調べ始めた外国人が、最初につまずくのはこの点です。
NISAは「日本人向けの制度」というイメージを持たれがちですが、
実際に判断基準になるのは国籍ではありません。
そこでこの記事では、日本に長期滞在している外国人の方に向けて、
NISAを利用できる条件や基本ルールなどをできるだけ専門用語を使わずに整理してみたいと思います。
この記事で分かること
- NISAの基本的な仕組み
- 外国人がNISAを使う際の注意点
- 外国人にとってのNISAの気になる疑問まとめ

日本に住む外国人の方が抱えるNISAの疑問を、一緒に解決していきましょう。
外国人がNISAを始めるための条件とは?

そもそも、NISAとはどのような制度なのでしょうか。
資産形成にはさまざまな手段がありますが、NISAは税制上の優遇があるため、多くの人に選ばれています。

まずは、NISAを活用した資産形成のポイントを見ていきましょう。
そもそも、NISAってどんな制度?
NISA(ニーサ)とは、投資で得た利益に税金がかからなくなる、国が用意した個人向けの資産形成制度です。
通常、株式や投資信託などに投資して利益が出ると、その利益には約20%の税金がかかります。
しかし、NISA口座を利用して投資をした場合、その税金はかかりません。
増えた分をそのまま受け取れることが、NISAのいちばん大きな特徴です。
次に知っておきたいポイントは、NISAは特別な人だけの制度ではないという点です。
新NISAでは、日本に住んでいる18歳以上の人であれば、原則として誰でもNISA口座を開設できます。

現在は、2024年から新NISAが導入されたこと大事なポイントです!
関連記事
・新NISAの仕組みと始め方|SBI証券の口座開設ステップを初心者向けに解説
在留資格とNISAの利用可否の関係
さきほどお伝えした通り、NISAは、
日本に住民票があり、日本の税法上の居住者であれば、
国籍や在留資格に関係なく利用できる制度です。
つまり、
👉「外国人だから使えない」
👉「特定の在留資格が必要」
ということはありません。

外国人の方がNISAを利用できる場合と、利用できない場合のポイントを、以下で確認してみましょう。
利用できる人(原則OK)
次の条件を満たしていれば、NISA口座を開設できます。
・日本に住所がある(住民票がある)
・日本の税法上の「居住者」である
・18歳以上(新NISA)
この条件を満たしていれば、たとえば以下の在留資格でも利用可能です。
・技術・人文知識・国際業務
・留学
・家族滞在
・永住者
・日本人の配偶者等
・定住者
※ 留学生でも、住民票があり居住者であれば問題ありません。
利用できないケース
一方で、次の場合はNISAを利用できません。
・短期滞在(観光・出張など)
・住民票がない
・日本の税法上「非居住者」と判断される場合
また、すでにNISA口座を持っていても、海外転出などで非居住者になると、
新たな買付はできなくなります(※保有中の商品は原則そのまま)。
よくある間違いやすいポイント
❌「日本国籍が必要」 → 不要
❌「永住者じゃないと無理」 → 不要
❌「在留資格によって制限がある」 → 原則なし
参照サイト
・金融庁『NISAを知る』
長期滞在外国人が知っておきたいNISAのメリット・デメリット
ではここで、日本に長期滞在している外国人の方が、
NISAを活用するメリットとデメリットを整理してみましょう。
長期滞在外国人にとってのNISAの2つのメリット
①日本の金融・税制度に慣れるきっかけになる
NISAを利用することで、日本の金融機関や税制度の仕組みを実体験を通して理解することができます。
②日本での生活を中長期的に考える視点が身につく
長期投資を前提とするNISAを利用することで、日本での生活や将来設計を計画的に考えるきっかけになります。
長期滞在外国人にとってのNISAの2つのデメリット
①海外転出すると新たな投資ができなくなる
日本を離れて税法上の非居住者になると、NISA口座で新たに商品を購入することができなくなる可能性があります。
②帰国後は自国の税制で課税される可能性がある
日本では非課税でも、帰国後は居住国の税制によって投資利益が課税対象となる場合があります。
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どんな外国人にNISAが向いているの?

NISAの基本的な特徴は、なんとなくイメージできたのではないでしょうか。
ですが、外国人の方が特に気になるのは、NISAの適用条件ですよね。
日本に長期滞在する外国人には、労働ビザや留学ビザ、配偶者ビザなどさまざまあるため、
在留条件によって利用できるかが変わります。

この章では、どのような外国人にNISAが適しているのかを一緒に見ていきましょう。
NISAではどのような商品に投資できるの?
そもそも、NISAで投資できる主な商品には、
以下4つのような種類が挙げられます。
①上場株式(個別株)
特徴:企業の成長や配当を直接狙える一方、企業業績や市場環境により株価が大きく変動するリスクがある。
例:トヨタ自動車、ソニー、任天堂など
②投資信託
特徴:1つの商品で複数銘柄に分散できるためリスクを軽減できるが、運用手数料(信託報酬)がかかる。
例:日経225連動型投資信託、世界株式インデックスファンドなど
③上場投資信託(ETF)
特徴:株式のようにリアルタイムで売買でき、手数料が比較的安い。
例:TOPIX連動ETF、米国S&P500連動ETF
④不動産投資信託(REIT)
特徴:賃料収入や不動産価値の上昇で収益を狙える一方、景気や金利変動の影響を受けやすく、価格変動リスクがある。
例:J-REIT(日本の不動産)、海外REIT

ETFやREITについては以下のコラムで解説していますよ!
NISAが向いている外国人の特徴3つ
NISAが向いている外国人には、次の3つのような特徴があります。
①日本に数年以上住む予定がある人
➁日本で収入を得て生活している人
③投資初心者でシンプルに始めたい人

上記3つについてそれぞれ見ていきますね!
① 日本に数年以上住む予定がある人
NISAは長期的な資産形成を前提とした制度のため、数年単位で日本に住む予定がある人ほどメリットを活かしやすくなります。
日本での滞在期間がある程度見込めれば、短期的な値動きに左右されにくく、時間を味方につけた運用が可能です。
② 日本で収入を得て生活している人
日本で働き、収入を得ている人は、日本円での収入と支出のバランスを取りながら投資を行えます。
生活費とは別に余裕資金で積み立てやすく、日本の税制を活かした資産形成がしやすい点が特徴です。
③ 投資初心者でシンプルに始めたい人
NISAは投資できる商品が一定の基準に絞られており、複雑な判断をせずに始められます。
少額から積み立てができ、非課税期間も無期限のため、投資経験がない人でも続けやすい制度です。
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外国人がNISAを利用する際の注意点

第一章、第二章でも触れた通り、NISAは日本に長期滞在または永住している人向けの制度です。
そのため、日本を離れると、NISAの口座は原則として利用できなくなります。

最後に、外国人の方がNISAを活用するまでの気になる疑問を解決していきましょう。
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帰国・転出時の注意(非居住者になる場合)
日本を出国すると、NISA口座は原則として使えなくなります。
保有している株や投資信託はそのまま持ち続けられますが、
非課税のメリットは居住していた期間までしか適用されません。
また、NISAは居住者向けの制度のため、非居住者になると新しい投資はできなくなります。
すでに持っている資産は保有可能ですが、その後の利益は課税対象になります。
そのため、帰国前には利益を確定して売却するか、課税口座に移す手続きを忘れないようにしましょう。
参照
・SBI証券『海外出国時(非居住者)の手続きについて』
NISA口座っていくつも保有してもいいの?
NISA口座は、一人につき1口座しか持てません。
複数の証券会社でNISA口座を作ろうとしても、原則として認められません。
ただし、金融機関は年単位で変更できます。
たとえば今年はSBI証券でNISA口座を作っていたとしても、
来年から楽天証券に切り替えることは可能です。
その場合、今年の非課税期間中の投資は旧口座で保持され、来年の新しい口座で新たに投資枠を使う形になります。
外国人の場合でも、このルールは同じです。複数口座を同時に持つことはできないので、口座選びは慎重に行う必要があります。
口座開設って難しいの?
外国人でも、日本での在留資格があり、マイナンバーを持っていればNISA口座を開設することができます。
必要な書類は、在留カードや特別永住者証明書、マイナンバーカード、そして本人確認書類(パスポートなど)です。
手続き自体は日本人とほぼ同じですが、金融機関によっては外国人向けに独自の条件や書類を求められる場合があります。
そのため、口座を作る際には事前に確認しておくことが大切です。

SBI証券での口座開設方法は、以下のコラムで詳しくまとめています。
関連記事
・新NISAの仕組みと始め方|SBI証券の口座開設ステップを初心者向けに解説
まとめ
今回の記事のまとめです。
NISAは、日本に住民票があり、日本の税法上の居住者であれば、
国籍や在留資格に関係なく利用できる制度です。
一方で、日本を出国して税法上の非居住者になると、NISA口座は原則として新たな買付ができなくなります。
そのため、将来的に海外転居の可能性がある場合は、事前にルールを理解しておくことが大切です。


